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5、アレルギーっ子の防災 ★第22回 「防災講座−3:地震を知る(地震の種類:プレート境界型地震)」 防災士 中根輝彦/メールマガジン104号

メルマガをお読みの皆さん、こんにちは。防災士の中根輝彦です。

 今回から、「地震を知る」と題して数回にわたりお話します。まずは、「地震の発生原因と特徴」です。地震対策をするうえで用語を知っておくことも必要です。いろいろな資料を読んでも理解ができないと、どうすればよいか判断ができません。

 地震が発生する原因別に「海溝型/プレート境界型地震」「断層型地震」「火山性地震」などに区別されています。今回は、「海溝型/プレート境界型地震」のお話です。

 地球規模の地殻変動により、海底の岩盤(プレート)は少しずつ移動しています。プレートの境界では、移動してくるプレートが隣のプレートの下へ深く潜り込んでいます。このプレート境界では、地中深く潜り込んでいくプレートが隣のプレートの端を巻き込んで地中奥深くへ移動していくため、だんだん歪みがたまります。限界に達するとプレート境界でずれが生じ、ひずみを開放します。これが地震の原因となります。プレートは継続的に沈み込みと反発(歪解放)を繰り返すため、地震は周期的に発生するとされています。

 日本で顕著な例は、「宮城県沖地震」と「東海・東南海・南海地震」。「宮城県沖地震」は、「太平洋プレート」が「北米プレート」の下に潜り込む「日本海溝」(東北沖)で発生し、古くは869年の貞観地震から繰り返し発生しており、最近では2011年の東北太平洋沖地震(東日本大震災)もその一つと言われています。一方、「東海・東南海・南海地震」は、「フィリピン海プレート」が「ユーラシアプレート」の下に潜り込む「駿河トラフ」「南海トラフ」(静岡〜四国沖)で発生します。プレートの反発が連動して発生した例も部分的に発生した例もあることから、震源域ごとに東側から順に「東海地震」「東南海地震」「南海地震」と呼ばれています。東日本大震災では広大な範囲が震源域となったことから、南海トラフも全体が連動して動く可能性も考えられるようになりました。

 繰り返し発生する周期は、宮城県沖地震で数十年、南海トラフでは100〜150年と言われています。人の一生と比較すると、そこに住み続ければ一度は被災しそうな周期と言えます。特に南海トラフはここしばらく発生していないので「いつきてもおかしくない」と言われています。地震対策は必須です。

 プレート境界型の特徴は、発生メカニズムからわかるように太平洋沿岸地域が被災する可能性が高いことです。北海道から九州沖縄まで、プレート境界の西側にあたる地域は全部です。また、津波の発生も考えられます。津波については、別稿にてお話します。


防災士 中根輝彦

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