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9、アレルギーっ子の防災 第30回「防災講座−10:地震対策を知る(自宅の耐震-2)」防災士 中根輝彦/メールマガジン112号

メルマガをお読みの皆さん、こんにちは。防災士の中根輝彦です。
今回も引き続き、自宅の耐震強化策です。

先回は、

1)住む地域を選ぶ、
2)住む土地を強化する、でした。

今回は建物についてお話します。

3)建物を強化する

自宅建物を地震の揺れに強い構造となるよう補強しましょう。倒壊しなければ死傷を免れ、当面の住居を確保できます。
歴史的にみると、災害のたびに建築基準法・耐震基準や手続が見直されて、新築物件の建 築許可条件はだんだん厳しくなってきています。これらの施策により結果的に、新たに建てる建物は、(以前よりも)より地震に強い住宅となってきています。建て替えが進めば、町 全体で地震に強い建物の比率が高まり、被害軽減が期待できます。
新築物件ではなく、すでに住んでいる住居は、そう簡単に建て替えができるものでもありません。耐震強度を高める改築を検討しましょう。行政による支援制度もいろいろあるの で、お住まいの地域の行政窓口に相談しましょう。間取りや構造などから耐震強度を調べ、 改築要否を教えてくれる「耐震診断」、改築費用を支援する「耐震改築」の助成制度などは、行政の予算の都合で、取扱い件数や金額に限度があり、申し込んでも断られたり、次年 度繰り越されたりという対応もあるようです。よく調べて早めの対応をしましょう。


4)ブロック塀を強化・撤去する

住居建物だけでなく、敷地の周囲をかこっているブロック塀についても強化策を考えまし ょう。これまでの地震で、ブロック塀が基礎の部分から壊れて板状に倒れた例もあります。 近くにいた時に地震の揺れでブロック塀が倒れてきたら...、激しい揺れで逃げることもでき ずに下敷きになったら...、その重さや衝撃が凶器となって襲い掛かります。
地域によっては、行政支援策として、ブロック塀お改修や撤去の助成金制度を設けているところもわります。緑化推進と組み合わせて生垣への変更を進めているところもあります。 防犯対策との兼ね合いも考える必要があります。


5)外壁・屋根などの付随物の取り付けを強化する

建物だけでなく、そこに取り付けられる付随物も落下してこないよう、対策しましょう。
アンテナ、太陽熱温水器、太陽光発電パネル、看板なども、地震の揺れで落下したら、凶器となります。


6)敷地内の重量物の転倒防止をする

電気温水器、蓄電池、プロパンガスのボンべ、カーボート、物干し、物置などの重量物、 店舗なら自動販売機なども、対策しましょう。落下して来たり、倒れたものの下敷きになっ たら、負傷してしまいそうなものは、あらゆるものが対象と考えるべきです。一度にすべて 対応するのは大変かもしれませんね。優先順位をつけて、危険度の高いものから取り組みま しょう。
次回も引き続き、自宅の耐震強化対策について考えます。

防災士 中根輝彦

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