メルマガをお読みの皆さん、こんにちは。防災士の中根輝彦です。
前回は「目黒巻」についてご紹介し、いろいろな状況での避難行動を考えるきっかけとして活用する方法を考えました。今回は、もう少し具体的にいろいろな事例を紹介したいと思います。
発災直後の避難行動を考えるとき、自宅にいるときだけでなく、外出しているとき、特に毎日繰り返される行動・行先について、しっかり考えて対応できるようにしたいものです。毎日繰り返すだけに、その状況下で被災する確率も高いですから。年に1回あるかないかの旅行など低頻度の行動パターンについて考えるのは、後回しにしてもよいでしょう。日頃から避難行動を考える癖がつけば、初めての場所でも非常口や広域避難場所を事前に確認するといった準備に意識が向くのではないでしょうか。
目黒巻の手法で、毎日の行動パターンを起床から就寝まで、細かく書き出してみましょう。目黒巻では、時間軸を意識して書きますが、今回の例では大まかに把握するために省略してもよいでしょう。行先・移動手段・経路・服装や持ち物・同伴者など、一つずつ思い出しながら書いていきます。
一通り書き出したら、自分なりにどんな避難行動をとるか考えてみます。わからないものもあるかと思います。公共交通機関や大規模な集客施設などは、該当の機関や施設に問い合わせるのもよいでしょう。インターネットには役立つ情報がたくさんあります。検索してみると見つかるかもしれません。
以下の資料がよくまとまっていて参考になります。書き出した自分の日常行動と照らし合わせてみましょう。
総務省消防庁のウェブサイト
「消防庁防災マニュアル -震災対策啓発資料-」
http://www.fdma.go.jp/bousai_manual/
項目だけ書き出してみます。
地震にあったら-屋内編-
一般住宅
・自宅での基本的事項
・寝ているとき
・トイレ、お風呂
・台所
マンション
職場
スーパー、デパート
映画館、劇場
地下街
学校
エレベーター
地震にあったら-屋外・乗り物編-
<屋外編>
住宅地
オフィス街、繁華街
海岸
川べり
山、丘陵地
<乗り物編>
運転中の場合
鉄道
新幹線
地下鉄
バス
これらの事例の中から、自分の日常行動に関するものを拾い出して、時系列で並べてみるだけでもイメージが具体化できるのではないでしょうか?
次回は避難行動の訓練について紹介します。
防災士 中根輝彦
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