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4、リレートーク「栄養士からのメッセージ」第6回「食べられないからこそできること」管理栄養士・小児アレルギーエデュケーター中里友美/メールマガジン130号

 食物アレルギーの診療は、この数年で劇的に変わり、とりあえず除去しようという時代から少しでも食べる治療へと変わってきています。しかし、安全面から除去せざるを得ない、たくさん食べることができない期間もあり、日常の食事で負担を感じることもあるかと思います。

最近ではアレルゲン不使用の加工食品や、外食のメニューなどが増えてはきましたが、日常の食事の大半は母がアレルゲンを使わずに作ることが基本であることには変わりはないのではないでしょうか。特に、乳製品や小麦の除去がある方にとっては和食中心となり、同じような食事になってしまってという悩みもよくうかがいます。

食物アレルギーに関わる栄養士として、日頃の調理の負担を軽減できるような調理法や、料理、加工品の紹介でその悩みを少しでも解消できることができたらと考えています。

あいち小児保健医療総合センターでは、食物アレルギーを持つお子さん、お母さんを対象に定期的にクッキング教室を行っています。アレルゲンを使用しない料理のレパートリーを増やす目的もありますが、そこでは同じような悩みを持つお母さん方の情報共有の場であったり、子どもたちにとっては作ったものを気兼ねなく食べることのできる場の提供となっているのではないかと感じています。

毎年、夏休みには小学生を対象に子どもたちがクッキングに参加してもらう企画を実施しています。今年の夏休みは「夏祭り」と題して、卵・乳・小麦を使わずに、アメリカンドック、焼きそば、リンゴ飴をグループに分かれて作りました。そして、お店を構え、それぞれ買い物をしてもらいお祭りの雰囲気を味わってもらいました。
自分たちで作ったものを買って食べて、一緒に楽しむということでとても有意義な時間となってくれたのではないかと思います。子どもたちからも「楽しかった」という声を聞くことができとても嬉しくなりました。
食べられないものがあることは少し不利なことですが、食を知るきっかけにもなってくれたらと感じています。
どんなものに何が含まれているのか、含まないものとどれだけ違うのか。また、どんな味がするかなどお子さんと共有するのもいいのかもしれません。自分を知るきっかけやどんなものを食べることができる自分になりたいかなど考える機会があってもいいですよね。
夏祭りでつくったレシピをひとつ紹介します。よかったらお子さんと一緒に作ってみてください。

中里 友美(なかざと ともみ)


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2017年09月28日 11:07に投稿されたエントリーのページです。

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