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1、お待たせしました! 「おいしく治す 食物アレルギー攻略法 改訂第2版」伊藤浩明(あいち小児保健医療総合センター 副センター長)/メールマガジン141号

「おいしく治す 食物アレルギー攻略法」を2014年に発行して、早くも4年が経ちました。お陰様で、全国各地で多くの病院・クリニックの皆様にご利用頂いています。専門医のいない地方都市で、一般小児科クリニックの先生から「使っていますよ!」と声をかけられることも多く、とても嬉しく思っています。
あいち小児保健医療総合センターでも、「攻略法」の資料を指導の中心に活用してきました。多くの患者さんにコピーをお渡ししましたが、大きな問題や間違い、使いにくさを感じることもなく、順調に利用しています。
その中でも、食物アレルギーの診療は着実に進歩してきました。アレルギー食品の表示制度が改訂され、「食物アレルギー診療ガイドライン2016」がスタンダードとなりました。当センターでも、独自の経口免疫療法(急速法・緩徐微量法)が定着して、これまで以上に「少しから食べ始める」患者さんが増えています。
こうした進歩を反映するために、当センターのスタッフを総動員して、「攻略法」の改訂第2版を作成しました。本質的なところは変わりませんが、微妙に修正されたところにこそ、時代の進歩が秘められています。表紙のデザインも、「少しずつ食べ始めて、解除が進んでいく」ことを、これまで以上に表現したものになりました。是非お手にとって、「新旧比較」をしてみて下さい。
「攻略法」の最人気ページは「卵の解除シート」です。中には、そこだけ利用されている方もいるかもしれません。しかし「攻略法」の真髄は、前半の資料編と、後半の解説編がペアになっていて、実際に指導するポイントや専門的な資料が後半のページに詳しく書かれていることです。是非、後半のページもご覧になって下さい。
今回の改訂では、特に「経口免疫療法」のページを増やし、当センターで実際に取り組んでいる「本音の解説」を書きました。経口負荷試験で医療者が誘発症状の強さを採点するASCAスコアに加えて、今回新たに、保護者が一緒にアレルギー症状を観察して採点する「患者用ASCA」も提案しました。
これらを含めて「攻略法」は、当センターとアレルギー支援ネットワークに所属する管理栄養士たちが現場で実践している内容や考え方を、リアルに表現した本です。中には、国内外でまだコンセンサスを得られていない指導方法や、エビデンスが確立していない事に踏み込んだ記述があるかもしれません。これは、百パーセント自分たちの責任で製作・販売する自費出版だからこそ、表現できることでもあります。従って、「攻略法」だけで食物アレルギーに取り組むのではなく、一般的な知識を他の成書や研修会などでバランス良く学んだ上で、私たちからのメッセージを受け止めて頂ければと思っています。
食物アレルギーを持つお子さんが、アレルギーをおいしく攻略して食べられるようになっていくことに、少しでもお役に立てば幸いです。

2018年8月
あいち小児保健医療総合センター 副センター長
認定NPO法人アレルギー支援ネットワーク 副理事長
伊藤浩明