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3 防災コラム 第3回「備蓄を考える−2」防災士:松本洋美/メールマガジン57号

前回の「備蓄を考える−1」は主に計画について書きましたが、今回はみなさんが用意された備蓄を、下記の項目で検証してみてください。

<検証>
(1)用意した備蓄で、あなたの家族を何日守ることができますか?
(2)電気・ガス・水道 が途絶えても、食事のしたくはできますか?
(3)家族全員無事だとは限りません。道具の使い方や保管場所等、共通認識しておかなければいけない事は、全員認知していますか?
(4)現在備蓄が万全でない方は、何をいつまでに準備するのか決めていますか?

皆さん検証してみた結果いかがでしたか?
今回の結果が完璧だから、大丈夫という事ではありません。これ以外にも、検証することはいくらでもあります。
重要な事は、なぜ皆さんに検証して頂いたかということです。備蓄に何も関心がなかったり、言い逃れをして何も準備してないことは、家族の尊い命を行政やボランティアの方たちに預けている。そういう結果になっている事の重大さに改めて、気づいてもらいたかったからです。
今まで災害が起きると、一番初めにテレビで放映されるのは、車が出入り可能な恵まれた現場で、救援物資も全国から続々と届き、炊き出しもあります。そんな映像を見たら備蓄の必要性を感じなかったかもしれません。
しかし、道路が寸断し車も入れないような孤立した場所は、外部との交信もと途絶し、被災状況も把握されにくく、救援はしばらくありません。結果として、飢えや寒さ暑さから身を守りながら、自分たちだけで、命を繋いでいかなければならない日が何日も続く事になります。
アレルギー患者様の中には、このような環境下でもアレルギー物質を取り込まないようにしないと、アナフィラキシーショックで命を落とすような患者さんもいます。また劇的な環境変化でアレルギー症状が突然悪化する事もある為、特にアレルゲン物質から遠ざける必要があります。
小さな子供はそんな状況など理解できず、飢えや渇きを訴えて、目の前の食べ物を食べたいと泣き叫びます。食べさせればアレルギー症状が現れ、食べさせなければ身体はどんどん衰弱し、最悪餓死してしまいます。親として呆然と見つめる事しかできないような、こんな状況にならないためにも、アレルギー患者様は細かいケアが必要とされるため「家族の命は、自分たちで守る」これが基本です。
命は一生にひとつ、一度しか与えられません。本当に守りたい命なら、どうやったら守れるか、命の重みを再認識し、備蓄について真剣に取り組んでもらいたいと思います。


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2011年09月01日 02:11に投稿されたエントリーのページです。

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