当社は、水・空気・土の浄化とエネルギー関連で環境負荷を低減することにより、「人と地球に優しい環境」の実現を目指して、事業を進めています。
1913年の扇風機、1928年の換気扇から出発し、1960年頃に都市の大気汚染が問題となる中、健康・快適な室内空気質(IAQ:Indoor Air Quality)の更なる向上のために、換気に加えて空気清浄が必要と判断して開発に着手。3層のフィルターを採用した家庭用と業務用が完成し1962年9月に空気清浄機を発売しました。
1980年代からは住宅の高気密化に伴いタバコの煙対策やハウスダスト・花粉などアレルギーの関心が高まりました。当社はコンパクト化性や設置製に配慮した設計や煙センサーでの自動運転等を開発しアレルギー対策としての空気清浄機の普及に努めてきました。
1995年にはお茶の成分「カテキン」を添着したフィルター搭載機種を発売。さらに「バイオ除菌」や「アレルバスター」により、除菌やアレル物質抑制機能を付加しました。その後、放出するイオンでの空気浄化技術として、水に包まれた微粒子イオン「ナノイー」を搭載しました。
2007年に、床上にたまりやすいハウスダストに着目し、床上付近の吸引力を強化。2009年には前面パネル全体がスライドする「メガキャッチャー」機構でハウスダスト吸引力を進化させました。さらに、ノドなど呼吸器に充分なうるおいを与えておかないと、ウイルスなどが細胞に付着、侵入し、感染しやすくなります。そこで当社では、加湿機能を搭載したタイプも充実させてまいりました。
また、1970年代から海外展開も始めており、現在は中国・香港・台湾をはじめとしてアジア、中近東、欧州などでも販売しています。
直近では、中国の広い地域で工場や車からの煤煙による大気汚染が深刻化しています。また、これらが偏西風にのって西日本中心に飛来し、スギ花粉飛散の時期とも相まって日本でも問題となっています。
新聞などの報道により、中国の市民の間では、『10μmよりも小さい2.5μm以下の顆粒物が体への影響がより大きい』として問題意識が高まっており、対策として空気清浄機の購入顧客が非常に増えています。
粒子径1μmの浮遊粉塵が2m落下するのには約3分、粒子径0.1μmの浮遊粉塵が2m落下するのには約4時間かかりますので実際にはこれ以下の浮遊粉塵は一回舞い上がると中々沈降せずに結果として呼吸で吸い込まれ肺の奥深く迄到達してしまいます。
当社では中国の国家権威機関にて、中国向け機種の「直径2.5μm以下の顆粒物の除去性能※」を確認しており、また“中国室内環境監測委員会”から『2012年度中国室内環境保護業界十大ニュース賞』、『2012年度中国室内環境保護業界新製品重点推奨賞』2賞を贈られ高評価を頂戴しています。
日本向け機種も、中国向け機種と同じ技術・性能(風量・ろ過効率)を使用しており、同等の除去性能を有していると考えています。
日本の市場では現在、「空気清浄機」、「空気浄化機」、「空間浄化機」、「・・・発生機」等色々な商品名で対策商品が販売されていますが、日本の規格では0.3μmの粒径の粉塵で除去能力を試験し規定以上の能力を有し合格したもののみが「空気清浄機」の商品名で販売を認められています。アレルギーや喘息対策には、「空気清浄機」の商品名の製品を購入ください。
当社は、100年前からIAQ(室内空気質)対策商品の開発を通じて、健康的で快適な室内空間づくりを提案してきました。これからも室内空気質の向上・アレルギー対策に貢献してまいります。
■空気清浄機
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2012/07/jn120724-3/jn120724-3.html
※この場合の「除去性能」とは、”顆粒物(粒子状物質)について、フィルターで捕集することによる室内空間空気からの除去”です。硫酸塩などの有害物質の分解・抑制の意味ではございません。