かねてより病気療養中でした私どもアレルギー支援ネットワーク理事・栗木成治が、4月5日に永眠いたしました。享年66才でした。
栗木理事は、1988年「ダニ問題懇談会」(市民活動団体)の発起人の一人であり、その後「アレルギー問題懇談会」「愛知アレルギーネットワーク」「NPOアレルギーネットワーク」と名称を変え活動を展開。その中で企業や自治体などと連携する事業部の活動領域が広がり、2006年「NPO法人アレルギー支援ネットワーク」として独立。患者(会)や自治体・企業などの橋渡し役(中間支援組織)として、アレルギー大学・患者会のサポート・自治体や企業の皆さまとの協働研究、アレルギーっ子の防災対策など様々な事業を精力的に推進しました。
東日本大震災の折には、新潟市で打ち合わせ中に被災しましたが、新潟の支援団体のご協力をいただき、いち早く新潟に物資を集め緊急車両の許可をとり、二日後にはアレルギー対応物資を積んで被災地に向かい、アレルギー患者家族の方々への支援に奔走しました。阪神淡路大震災や中越沖地震などにおける支援活動の経験と教訓をもとに、自治体や防災ボランティア団体の方と連携をして次々に支援物資拠点を作り、全国様々な地域から協力を申し出てくれたバイクボランティアさんの手により患者の方に物資をお届けしました。そして、3ヶ月後の6月には大船渡市に東北連絡所を設置、常駐スタッフを置いて自らも一か月のうち一週間から二週間は滞在し、小児アレルギー学会や子育て支援団体とも協働して、中・長期を展望した支援活動を開始、その取り組みは現在も、被災地のアレルギー対策やアレルギーの理解を深める啓発普及事業として継続しております。
病と闘いながらも、昨年12月初旬まで、東北での活動を行っておりましたし、亡くなる2週間前まで事務所に顔をだしスタッフ会議や各種委員会に出席、2013年度の事業について打ち合わせをしたり、企業の方と協働研究の相談をしたりしておりましたので、あまりに突然のことで茫然といたしました。病気を治して、アレルギーの子どもたちのために活動を続けたい、もう一度大船渡に行きたいと申しておりました栗木理事を思うと、残念無念でなりません・・・。しかし、私たちの気持ち以上に、もっと無念だったろうと思うと、遺志を引き継ぎ今後も誠心誠意活動をしていくことで、栗木理事の想いに応えたいと心に誓いました。
今まで皆さまから頂戴いたしましたご厚情に感謝いたしますとともに、引き続きのご支援をくださいますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
尚、生前お世話になりました皆さまにお集まり頂き、5月26日(日)17時より「偲ぶ会」を開催いたします。多くの皆さまのご来臨をお待ちしております。
事務局長 中西 里映子
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