私は保健・相談事業の仕事に関わっています。「卵が怖いので離乳食にあげていない」「子どもが食物アレルギーを持っているので何を食べさせていいのかわからない」という親御さんのアレルギーに関するご相談が増えてきました。今一度、食物アレルギーの知識を得たいと思いアレルギー大学の門を叩きました。
講義の内容は、理論や実習おいて段階を経て学ぶことができ、講師の先生方は専門の方ばかりですのでこの講座を受講できることは大変お得だと思いました。
受講されている方々は食物アレルギーの子どもをもつ親、または調理師、保育士、学校教諭、学生、栄養士など多職種おられ、グループディスカッションや調理実習の時に各立場における現状を知ることができて、いい情報交換の場になりました。
また、今年度から開講された病院実習を受講しました。病院実習では食物経口負荷試験や経口免疫療法の様子、診察の様子をドクターの横で見学したり、患者さんの食事日誌からの聞き取り、食事指導を栄養士から学びました。
食事指導で難しかったのはどのような経緯で今の診療が行われているかをカルテから読み取り、患者さんから食事を聞き取ることと診断に基づいて自宅負荷摂取の進め方や食品の質や量を具体的に説明することです。今までの栄養指導とは違うのですべてが勉強になりました。
「3種類も除去していたのに1種類になった。子どもの食事量が少しずつ増えて美味しくなる」と涙ぐんで喜んでおられた母親の姿を目の当たりにしたときは経口負荷試験の必要性を改めて確信しました。
この経験を保健・相談事業に生かし、食物アレルギーを持つご家庭のQOL向上の一助になればと思います。
この場をお借りしてあいち小児保健医療総合センターアレルギー科の伊藤先生をはじめドクター、栄養士の先生方にお礼申し上げます。お忙しい中ご指導いただきありがとうございました。