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4、 各地からのお便り 第4回 「京都アレルギー大学」京都ぴいちゃんねっと 小谷 智恵メールマガジン/105号

こんにちは。
NPO法人アレルギーネットワーク京都ぴいちゃんねっとの小谷です。

京都でも、6月13日(土)から、2015年度のアレルギー大学が開講しました。昨年度は、名古屋からたくさんの先生方にお越しくださって講座をご担当いただきましたが、今年から、京都の方々に講師をお引き受けいただくことができました。

今回は、医学、食品学の基礎・初級の講座の様子をお伝えさせていただきます。
開講日は、同志社大学新町キャンパスの教室で、アレルギーの基礎(青山三智子医師)、食品学の基礎(中村孝志教授)の2講座でした。医学の基礎では、イラストを使って免疫やアレルギーの仕組みを分かりやすく解説いただきました。食品学の基礎では、大学の講義さながら、黒板に板書しながら、栄養素の一つ一つを詳細に解説いただき、タンパク質の性質、油の種別との関わりなども詳しくお話くださいました。

今後も、8月には、発達とアレルギーの講座、9月・10月には調理実習、11月は中級講座が予定されています。

ぴいちゃんねっとの事業の3本柱は、前回もお話したとおり
1)当事者支援(居場所事業)
2)支援者支援(アレルギーの研修会)
3)災害支援
の3つです。当事者支援は、今年度より京都市いきいき子育て支援センターの委託を受け、内容の充実を目指しているところです。そして支援者支援では、京都市内ではアレルギー大学を開講でき、府内全域に関しては、現在京都府・京都市と一緒に支援の仕組みを策定しているところです。この2本の柱は、団体発足当初から力を注ぎ、10年目にようやく実り始めているところです。
 3つ目となる「災害支援」は、ほとんど具体的に何もできていませんでした。「自助」の観点から、アレルギー対応のアルファ化米やアレルギー支援ネットワークさんの、アレルギーを知らせる携帯カードの紹介をするにとどまり、2013年度に、西日本防災会議で以て、初めて少し前に進んだ程度でした。
 しかしながら今年度は様々な地域から「アレルギーっ子の防災」についての、問い合わせや委員への依頼があり、いよいよ本格的に始動することになりました。今回は、8月に始まったばかりの「京都府災害復興支援NPOリレーションズ(仮)」についてのお話です。
 京都府では、近年増加傾向にある自然災害による被害に対応し、NPO等が有する高度な専門性や豊富な現場経験を活かし、被災地で個別かつ中長期的な復興支援活動ができる連絡・派遣の仕組み「災害復興支援NPOリレーションズの設立を行うことになりました。
 当法人は、食物アレルギーの子どもが被災した時への課題の提案の為にワーキングメンバーの一人として参加をしてきました。
 ワーキングテーマーは
・既存組織(災害ボランティアセンター)との連携について
・災害支援基金、融資等について
・災害資源の確保(支援物資)について
・被災時に想定される個別支援対応について
・復興支援期間と支援レベル及びリスクマネジメント
・情報収集、発信、共有について
・京都府内外のネットワーク形成について
・NPO版BCPについて
と、盛りだくさんでしたが、4つのグループに分かれてワークショップ形式で検討を行いました。当法人として、実際に現場で支援の経験はありません。しかしながら、想定される困難に対して率直な意見や提案を述べさせていただくことは出来たと思います。
 この取り組みが、どんな形で実を結んでいくのかはまだまだ未知数ですが、種が蒔かれはじめたこの取り組みで、大きな実が実るように今後も見守っていきたいと思っています。