メルマガをお読みの皆さん、こんにちは。防災士の中根輝彦です。
今回は地震の被害あれこれです。
地震が発生したらどんな被害が出るでしょうか?具体的に想像してみましょう。防災活動の目的は、命や財産・日々の営みやその場所を守ることです。備えることで被害を軽減(究極の目標は被害ゼロに)することです。どんな被害が出そうか想像して、一つ一つ対策を講じていくことです。まだ発生していない地震について、被害を正確に予測することは困難ですから、過去の事例に関する情報を整理して、考えられるものはすべて洗い出し、自分にとって重要なこと、まだ対策できていない弱点を見つけて、優先順位をつけて取り組んでいくことが重要です。
過去の地震で発生した被害の情報は、消防白書や総務省消防庁のウェブサイトに掲載される災害情報などが参考になります。また、同ウェブサイトに「eカレッジ」という防災学習のページがあり、こちらでも紹介されています。前回紹介した地域防災計画や被害想定も参考になります。
これらを参考にして、ひととおり並べてみようと思います。気づいていなかった被害はありますか?日頃の自分の生活と比べて「…を失ったら、」「…が壊れたら、使えなくなったら」と自分に当てはめて想像してみて下さい。
■人的被害
死亡、行方不明、負傷(重症、軽傷)
■住家被害
全壊、半壊、一部破損、床上浸水、床下浸水、全焼、一部焼失
家具や大型家電品の転倒、ガラスの飛散、看板などの落下、自動販売機などの転倒、ブロック塀の倒壊、火災
■非住家被害
公共建物、病院、福祉施設、工場、商業施設、河川・海岸線の護岸構造物の損壊や沈下、道路の陥没、液状化、地盤沈下、土砂崩れ、津波、その他
■ライフライン
上下水道、電気、ガス、電話、携帯電話、インターネット、ケーブルテレビの施設損壊による利用停止・不通、燃料(ガソリン、軽油など車両用、灯油など暖房用)の供給停止、物流の停止
■交通機関
JR、私鉄、地下鉄、バス、タクシー、飛行機、客船などの車両・船舶や施設の損壊による移動手段の運行停止
項目だけでは、想像し辛いかもしれませんね。因果関係は1対1ではなく複雑に絡み合いますから、一度にあれこれ考えると混乱してしまうかもしれません。
次回は、「命を守ること、けがをしないこと」の対策を考えます。
防災士 中根輝彦
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