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9、アレルギーっ子の防災 第36回「防災講座−15:地震対策を知る(避難行動の訓練)」防災士 中根輝彦/メールマガジン118号

 メルマガをお読みの皆さん、こんにちは。防災士の中根輝彦です。
 前回は、いろいろな日常行動について避難方法の事例を紹介しました。今回は、それらについて、どうやって訓練するか考えてみたいと思います。

 その前に、おさらいです。いろいろな日常行動とそれぞれの対応方法がまとまった資料について再掲します。

総務省消防庁のウェブサイト
「消防庁防災マニュアル -震災対策啓発資料-」
http://www.fdma.go.jp/bousai_manual/

項目だけ書き出してみます。

地震にあったら-屋内編-

一般住宅
・自宅での基本的事項
・寝ているとき
・トイレ、お風呂
・台所

マンション
職場
スーパー、デパート
映画館、劇場
地下街
学校
エレベーター

地震にあったら-屋外・乗り物編-
<屋外編>
住宅地
オフィス街、繁華街
海岸
川べり
山、丘陵地

<乗り物編>
運転中の場合
鉄道
新幹線
地下鉄
バス

 これらの事例について、避難訓練をしようとしたら、どうしますか?自宅や職場・町内で訓練をする場合は、対象範囲(地域)や日時を決めて(=自分たちで計画を立てて)進めることができますが、公共の場や交通機関を利用する訓練は、どうでしょう?自分たちだけでは実施することが困難ですよね。

 「シェイクアウト訓練」という訓練方法を聞いたことがありませんか?近年、増えてきた方法です。「ドロップ(姿勢を低く)・カバー(体・頭を守る)・ホールドオン(揺れが収まるまでじっとしている)」という身を守るための基本的な行動を、一斉に実践するものです。

 愛知県では9月1日に実施されています。以下に示すサイトによると、平成28年は47万人以上の方が参加登録されたそうです。愛知県のいたるところで、9月1日正午から1分間、大勢の一般市民が、その場にじっと留まって身を守る行動をとったということです。大規模にやるメリットは、公共の場で他の機関と一緒にできること、まちなか全て訓練会場にできる、自分の都合に合わせた状況や場所で訓練に参加できる、などが考えられます。

「あいちシェイクアウト Aichi ShakeOut」
http://aichi0901.pref.aichi.jp/

 このような大規模訓練は、何度も繰り返すことが困難ですから、機会を逃さないよう、事前に準備しておく必要があるかもしれません。特に、上記の<屋外編><乗り物編>で紹介している状況での避難行動については、シェイクアウト訓練よりほかに、効果的な訓練は、ほとんどみあたりません。

 自主防災会などの地域防災活動で実施される訓練にも取り入れて、シェイクアウト−安否確認−集団避難と繋げるなど、訓練メニューの見直しをするのもよいでしょう。まずは身を守る(=生き残る)訓練から。消火・救助・炊き出し・避難所運営などは、生き残ることができたら、次に取り組む内容です。

防災士 中根輝彦

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