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2 岩手県の医療について 佐々木 朋子/メールマガジン84号

今回のお題は、岩手県の医療についてですが
岩手県全体の医療についてはちょっとお話しするのは苦しいので小児科についてお話します。
人口に対して小児科医数は全国最下位で、かつ県内でも医師の偏りがあります(どこでも同じですが、都市部に多く地方には少ない)。
具体的に診療範囲についてですが、地方の医師は車で1時間までぐらいの距離範囲の患者さんを主に診ています。
新生児室をもっていたりすると、緊急帝王切開と救急外来患者さんを同時に診なければならなくなったりして正直1人で見るのは危険であるため、小児科研修を終えた研修医や若手の医師、看護師の協力を得て何とかもっています。早く診てほしい患者さん・保護者の方の要望は重々理解していますが、人手不足のためトリアージして診察時間を待っていただくよう地域の方にご理解していだたいています。
またこういう地域では、やはり予防医学がとても重要になり親御さんへの教育を徹底しています。
車で1時間の距離を親御さんは不安を抱えながらお子さんを連れてくるわけで、家でできる対症法についてなるべく指導しているつもりです。
岩手県のアレルギー診療については、まだまだ発展途上です。正直、食物アレルギーの正確な診断や指導はきちんと行われてはいません。そのため保護者の方も学校関係者の方も混乱して、ただ不安だけがあるように思えます。
食物アレルギーの患者さんの数は増加傾向にありニーズも高いため、私は愛知での研修後
早速経口負荷試験とプリックテストをまず導入してみました。診断・治療を行うにはアナフィラキシーの危険を伴うため、個々の要望に応じてやっています。保護者の方からは「少し安心した」、「少しでも食べられることが知れてよかった」等と感想をいただいております。
アレルギー支援ネットワークさんのご協力を得て、今後も岩手県の医療が良くなるよう私たち医師、管理栄養士さんも頑張っていきます。

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2013年11月29日 12:52に投稿されたエントリーのページです。

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