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7、 アレルギーっ子の防災★★アレルギーがあっても安心〜みんなで学ぶ防災教室〜第2回「防災備蓄で親子クッキング(アレルギー対応)」 はすの会 下山まきえ/メールマガジン102号

こんにちは。アレルギーっ子親の会「はすの会」の下山まきえです。

2月に開催した2回の連続講座「アレルギーがあっても安心〜みんなで学ぶ防災教室〜」について紹介いたします。今回は、第2回目講座2月21日(土)に開催した「防災備蓄で親子クッキング」(アレルギー対応)です。

このテーマを取り上げた理由として、
1)アレルギー対応・配慮された非常食・比較的、賞味期間の長いアレルギー対応・配慮されたレトルト食品などを使用し、普段家にあるものと上手く組み合わせ、親子で簡単に美味しく調理することで、備蓄品を眠らせることなくローリングストックしていただきたいという願い
2)避難所などでの炊き出しの際には中心的な役割を担う、地域保健課栄養士の方や松原市食生活改善推進協議会(略して食改)の方々にも協力していただく事で食物アレルギーやアレルギー対応配慮食材のことを知って頂き、炊き出しの際にお願いしたい配慮などご理解頂きたいという願い
3)食物アレルギーを持つ子どもとその親御さんの中に、食改さんにも入って頂き、一緒に調理をすることを通して地域に住むアレルギーっ子の情報や思いを共有していただこうという思いがありました。

準備段階では、
開催までに地域保健課栄養士、食改のみなさんと何度も打合せを行い、献立、栄養価の計算、使用食材の確認、調理実習を行う際のアレルギー対応、リスク管理、リハーサル等を行いました。もちろん事前に展示掲示・配布する資料等の作成も行いました。この何度も行った事前打ち合わせは非常に実りの多い時間でもあったと思います。やはり炊き出しの際、中心的な存在になる栄養士、食改の皆さんに食物アレルギー、対応食材の存在やどんな事に配慮すれば食物アレルギーを持つ子どもとその家族が安心出来るかなどを知って頂けた事は有意義だったと思います。

開催日当日は、
募集人数20名の所、26名の方に参加して頂きました。(今回は「卵・乳・小麦(調味料は除く)」除去のみのアレルギー対応であるという事、調理器具等は会場の物を使用するという事を事前に告知募集させて頂いておりました。もちろん開催前には調理器具の洗浄煮沸消毒などを行い、スポンジなども当会で用意しました。)
調理実習は、終始和やかに みなさん和気あいあいと親子で調理していただく事が出来ました。何より参加者のみなさんが何の体調不良も起こすことなく、無事に終了できたことを非常に嬉しく感じております。食改さんや地域保健課栄養士さんとも会うのが初めてという方も、一緒に調理をすることで自然と打ち解け、ずいぶん話が弾んだではないかと思います。

今回の献立は@プチミートの野菜たっぷりスープA和風ライスパスタB安心米3種のおやき
(◆フェリーチェ&ライスパスタの黒糖かりんとう・・・こちらは当会で用意しました)
どの献立も日常生活に取り入れやすいよう、親子で調理しやすいように非常に簡単な調理工程となっています。

そして決められた時間の中での調理とはいえ、子どもさんも親御さんと一緒にしっかりと安心米を丸めて焼いたり、野菜を切ったりと非常に楽しそうに参加してくれていました。

開催後のアンケートでは、
「一般的に多く開催される調理実習はアレルギーが心配で参加しにくいが、安心して参加出来た」
「アレルギー対応食について知ることが出来て良かった」
「調理だけでなく他の参加者の方とお話しが出来てよかった」
「テーマ自体が今までになく画期的」
「食物アレルギーを持つ子の親として災害時には弱者となるので勉強が必要だと思った」
「アレルギーがあっても限りある食材でバラエティー豊かな食事が出来ると分りました。」
「毎日の食事のヒントをいただきました」
「備蓄している食材をつかってこんなに美味しくしっかりした料理が出来る事に驚きました。」
「備蓄品は知らないうちに食味期限を切らせてしまうことが多いので今日のメニューを参考に上手く備蓄品を利用したいです。」
「非常食、保存食のアレンジというのは思いつかなかった」
等々、嬉しい声を頂く事が出来ました。

もちろん第1回目と同様に反省点は多々あるのですが、是非 次回も開催できるように改良と熟考を重ねたいと思います。

今回、当会は初めて「アレルギー×防災」という取り組みを行う事が出来ました。
そして行ってみて小さな団体だからこそできる地域に根付いた「アレルギー×防災」がとても大切だということもわかりました。そして今後も災害時に命を守るという視点からも、アレルギー疾患者(児)その家族に対しての啓発も必要だという事と、周りの方はアレルギーに関して興味を持ってはいるけれどもどうして関わればいいのかを迷っていたという事を、事業を通して知ることが出来ました。今回感じたそれらを活かし次につなげて行くためにも、まずは自分たちの出来る事を、自分たちの手の届く範囲から無理せず息長く続け、その範囲の輪を少しずつでも広げて行きたいと願っています。

これからも支援ネットワークのみなさんや、レスキューアレルギーのみなさんに色々と教えて頂き、
協力して頂きながら続けて行きたいと思っています。どうぞ今後もよろしくお願い致します。


アレルギーっ子親の会「はすの会」
下山 まきえ
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