全国の皆さまからいただいたご支援に心より感謝申し上げます
東日本大震災が起きた2011年3月11日の22:10にSOSが届いて以来、被災地のアレルギー疾患を持つ患者家族の方々に対するご支援を続けて参りました。「アレルギー患者さんのために使ってください」と、全国から、海外から、心温まる支援物資・支援金をお預かりし、そのすべてを被災された方々のために使わせていただき、2014年3月末をもちまして活動を終了いたしました。
名古屋に事務局がある私どもが支援活動をすることができたのは、
- 物資を運ぶために全国から集まってくださったバイクボランティア・運転ボランティアの皆さま
- 事務局事務を担ったり、スタッフの食事を作ってくださったボランティアスタッフの皆さま
- 2011年6月から大船渡市に設置した東北連絡所でスタッフをしてくださった皆さま
- チラシを制作したり、Web環境の整備など担当してくださった専門職の皆さま など
多くのご支援をいただいたからこそ、と感謝をしております。
活動報告書と決算報告書を掲載し、御礼にかえさせていただきます。
ありがとうございました。
2015年度の活動
赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」(第15次)の助成事業が決定いたしました。
助成事業名「被災地のアレルギー患者の命を守る事業(アレルギーの普及啓発事業)」
事業内容
1. アレルギー講演会の開催(大船渡市) 5/17(日)・9/27(日)
2. インターネットアレルギー大学の無料配信
3. アレルギー相談会の実施 (講演会の会場における医師による相談会)
4. 子育て支援団体スタッフのアレルギー勉強会の開催
すでに5/17(日)の講演会開催にむけて、岩手県大船渡市・陸前高田市など気仙地域の、医療機関や自治体(保健所・保健センター・教育委員会・社会福祉協議会・健康推進課・こども課など)のご協力をいただき、準備をすすめています。
今まで培ってきた岩手県の関係団体との活動を継続することができとても嬉しく思っています。今後も、地域のご要望を伺い関係団体と協力して事業を進めて参ります。
5/17(日)講演会の報告
5/17(日)の講演会のテーマは、「園や学校でのアレルギー対応~医療機関や家庭との連携~」とし、保育士・栄養士・調理員・教員など、子どもたちを支援される方々が、きっと、求めている内容ではないかと考えて企画しました。
大船渡市を中心に、陸前高田市、住田町、釜石市、などの保育園の園長・保育士・栄養士・看護師さんたちと、給食センター、保健センターの職員、大船渡病院の先生方、子育て支援団体など74人の参加があり大盛況でした。
講師の佐々木朋子先生は、あいち小児保健医療総合センター・アレルギー科で勉強をされ、現在は、岩手医科大学病院の小児科に勤務されていますが、大船渡病院でも週に一度、アレルギー外来を担当されています。
文科省や厚労省から発行されたガイドラインや管理指導票の解説、佐々木朋子先生が大船渡病院で行っている「経口負荷試験」のこと、正確な診断をして不必要な除去をしないこと、園や学校と保護者、医療機関の相互理解が必要なことなど、わかりやすく講義をしていただきました。
参加者からは、入園・入学直後で、「ちょうど知りたかった内容でした」「とてもわかりやすかったです」と、うれしい感想をたくさんいただきました。
今回の講演会を開催するにあたり、県立大船渡病院の渕向先生をはじめ、子育てサポータースマイルの皆さん、保健センター・こども課・保健所・教育委員会など自治体の皆さんに周知など、多大なるご協力をいただきました。心より感謝しています。
9/27(日)講演会の報告
9/27(日)には、第2回目の講演会「こどものアレルギーと向かい合うための知識~みんなでアレルギーを知ろう!!~」を開催いたしました。講師は、5月の講演会同様、岩手医科大学病院・小児科の佐々木朋子先生で、日頃、大船渡病院でもアレルギー外来を担当されているため、聴講生の方々から信頼を寄せられていることが伝わってくる素晴らしい講演会になりました。
5月の講演会では、保育士や栄養士、給食調理員など、こどもたちをサポートする立場の専門職の方を対象に開催いたしましたので、今回の講演会は、患者家族の方を中心にどなたでも参加できる講演会として広報をしました。
ところが、当日は、専門職の方々の参加が多く、しかも、釜石市、大槌町、陸前高田市など周辺だけでなく遠野市、花巻市からも来てくださいました。
参加者からは、
- 定期的にアレルギーについて学びたい。
- 食物アレルギー児に対する食事(離乳食・除去食・解除食・栄養)について学びたい。
- 大船渡市以外の周辺市町でも開催して欲しい
という声がたくさん寄せられました。
10/5(月)のびのび子育てサポーター「スマイル」勉強会の報告
10/5(月)のびのび子育てサポーター「スマイル」の例会にて、子育て中のお母さんとスマイルスタッフの皆さんを対象にアレルギー勉強会を行いました。
アレルギー支援ネットワーク理事の中西が、アレルギーの基礎的な知識をお話したあと、お母さんからの素朴な疑問にお答えしました。
気軽に相談できて良かったという感想をたくさんいただき嬉しくなりました。
10/5の勉強会をもちまして、赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」(ボラサポ)の助成金を頂いて実施した今年度の企画はすべて終了しました。
東日本大震災におけるアレルギー患者さんへの支援活動がご縁で、こうして、アレルギーの知識を多くの方に学んでいただく機会を設けることができました。
ご支援くださいました、大船渡病院の渕向先生、佐々木朋子先生、のびのび子育てサポーター「スマイル」の村上代表をはじめスタッフの皆さま、保健所や子ども課、教育委員会などの職員や専門職の皆さまに、心より感謝いたします。
ありがとうございました。
いずれは、講演会や勉強会が市の事業として予算化され、実施されることを願っています。
それまでは、寄付金や助成金をいただきながら、活動を継続していきたいと考えています。
(常務理事・中西里映子)